ピアノを弾くとき薬指が全然上がらない・・・
このように、
- 薬指が上がらない
- 薬指に力が入らない
- 薬指だけ音が小さくなる
など、薬指がなかなか言うことを聞いてくれない!ってこと、ありますよね。
今回の記事では、
- 薬指がなぜ上がらないのか
- 薬指が動かないときの対処法
- 薬指のトレーニング
など、薬指が上がらないときの悩みを解決します。
いくら頑張ってもなかなか薬指が動かない!という方は、最後まで読んでみてくださいね。
- ピアノ歴38年
- 40代〜70代の方が集まる音楽教室を開講
- らくらくピアノ認定講師1級取得
- 中学校音楽教諭二種免許取得
- 音楽健康指導士
ピアノを弾くとき薬指が上がらない理由
人間の手は、人差し指から小指の指にかけて腱が横に繋がっています。
この繋がった部分が指の独立を邪魔して、指が思うように動かせないのです。
手がこのような構造なので、ピアノ歴に関係なく、薬指はみんな動かしにくいのです。
もちろん私も薬指が弱いです。
ピアノの名手と言われたショパンでさえ、「薬指はなかなか中指から独立しない」と感じていたそうです。
シューマンは無理に鍛えようとして指を痛めて、ピアニストは諦めて作曲家になったというエピソードもあります。
ですので、私たちがこの問題に悩まされたとしても、特に驚くことではありません。
まずは「薬指は動かしにくいもの」として受け入れましょう。
じゃあ、いつまで経っても上達しないってこと?
と思われがちですが、そんなことはありません。
ある程度の練習で、指を動かしやすくすることは可能です!
効果的な練習方法を紹介していきますね。
薬指を上手に動かす対処法
薬指は動きにくいものですが、効果的な練習をすることで動かしやすくすることも可能です。
その中でも、初心者におすすめの薬指トレーニングを紹介していきます。
3−4−5の練習を繰り返す
中指(3)と薬指(4)と小指(5)の指を順番に弾く練習をします。
※( )は指番号です。
くにゃっと崩れることなく薬指を保てるようになれば、3-4-5(あるいは5-4-3)の指運びがスムーズになり、上達を感じられるようになります。
スタッカートで練習する
スタッカートで練習すると、1音1音しっかりと弾くことができます。
ぎごちないと思われるあたりをフォルテのスタッカートで最初はゆっくりと弾きます。
弾けるようになってきたらだんだんテンポをあげていきます。
それからスラーにすると、それだけで少しきれいに弾けるようになっているはずです。
リズムを変える
いつものリズムを変えてみると効果的です。
単にリズムパターンを変えるだけではなく、アクセントする場所を替えたり、4の指のところだけスタッカートや強く弾くようにするなど、負荷をかけるのも効果的です。
これも最初はゆっくりと、弾けるようになったらだんだんテンポを戻していきます。
手の形を意識する
ピアノを弾くときの手の形は、自然なアーチを描いたような丸い指の形になります。
この形が崩れていると、薬指だけでなく他の指もスムーズに動かなくなります。
一音一音ゆっくりスケールを弾いているとき、薬指が真っ直ぐ前へ伸びてしまっていないか、確認してみましょう。
全ての指の方向は「下向き」です。
丸く、手の内側に卵が入るようなかたちで、スケールを弾きます。
机の上でトレーニングする
ピアノから離れて、机の上でトントンと指を叩いてみましょう。
ピアノを弾くときと同じように、手を軽く丸い形に置きます。
全ての指を机の上に置き、薬指だけ上げ下げします。
トントントントン、とリズム付けて。
次に中指と交互に動かします。
30秒ほどで良いので、時間を見つけて1日に何度もやってみると、かなりのトレーニングになります。
手首を柔軟にする
薬指を動きやすくするには、手首の使い方も重要です。
手首を柔軟にして、手首のスナップを効かせるように弾いてみましょう。
そのためには、全身の力を抜くことも必要です。
「手首の位置と柔軟さ」は、薬指を助ける大きな役割を果たしますよ。
柔らかいボールを握る
ピアノの練習をする前に、柔らかいボールを握ってみてください。
直径6センチぐらいの手にスッポリ入るもので、「ニギニギ体操」をします。
このとき、指が伸びていてはボールが凹みません。
指先を少し立てるとボールが凹みます。
薬指をスムーズび動かすには、指先をしっかり立てることが大切です。
フィンガートレーナーを使う
薬指を鍛える、ピアノ練習用の器具が販売されています。
何気ないときに触っておくことで、しっかりと打鍵できるような仕組みになっています。
ただし、無理は禁物です。
くれぐれも、ハードトレーニングにならないように・・・
脳に言い聞かせる
薬指は思うよう動かないのが普通です。
そんな中で、「あなたは(薬指)はこうやって動くんだよー。」と指に言い聞かせてみましょう。
その言い聞かせが脳に伝わり、イメージ通りに指が動くようになります。
人間の体は、動きをイメージできないと違う動きをします。
どういうふうに薬指を動かしたいのかはっきりイメージしながら動かしてみてください。
まとめ
今回は、薬指がなかなか上手に弾けない理由や、薬指が上がらないときの対処法を紹介しました。
薬指が動かしにくいのは、みんな同じ条件ですから安心して下さい。
「薬指が弱い!強化しないと駄目だ!」と思いすぎると、楽しいピアノが楽しくなくなってしまいます。
どれだけ頑張っても、薬指は人差し指や親指にはなれないのです。
このように気楽に考えて、できる範囲での練習方法を見つけてみてくださいね!